トップ>ナンタケット島を10倍楽しく知る方法トップ
ナンタケット島を10倍楽しく知る方法
〜ナンタケット島ガイド〜
行く予定のある人も、ない人も。ナンタケットバスケットに興味のある人も、ない人も。
ほかのどこにも似ていない場所。ここには、誰も知らないアメリカがあります。
〜本章は、2007年5月15日から6月11日にかけての連載記事をまとめたものです。お店の情報など現在とは異なる場合もあるかと思います。〜
はじめに
この島のいったいどこが、こんなにも人を惹きつけるのでしょう。 それも、米国の成功者、上流階級こそが、この地を愛する理由は何でしょうか。
この島は、あらゆる点で、一般的な観光地とは大きく異なります。
島、といっても、アザラシが生息しているほどの、北国の島です。
ハワイやプーケットのような、南の島リゾートとは明らかに違います。
眼前に広がるのは、灰色でどんよりとした、一種憂うつな海辺です。
エジプトのピラミッドのように、インパクトある史跡があるわけでもない。
ホノルルのように、買い物を楽しめるわけでもない。
ラスベガスのように、娯楽施設があるわけでもない。
香港のように、グルメを満喫できるわけでもない。
・・・
そこには、灰色の家々とデコボコの石畳が、静かに存在するだけです。
英語には、appreciate という単語がありますね。
そのまま一語に置き換えられる日本語はなく、辞書には、
正当に評価する、真価を認める、よさがわかる、(文化・芸術などを)味わう、鑑賞する、ありがたく思う、感謝する…
という意味だと書いてあります。
ナンタケット島の観光は、このappreciateという行為によって楽しめるものなのではないかと思います。
ただ単に、行けば誰でもすぐに楽しめる類のリゾート地ではないということです。
この島のことを理解し、真価を認める行為を尽くすことで、
島を味わうのです。島の成り立ちを知り、歴史や文化を理解すると、この美しい街並みの「真価を認める」「味わえる」ようになります。
さらに、今昔のナンタケットびとに「ありがたく思い」「感謝する」思いが沸きあがってくる、…そんな一連の行為で、
この島は静かに堪能できます。
つまり、ナンタケット島を楽しむには、相応の知識や感性が必要だということであり、そんな一筋縄でいかない観光地だからこそ、知識人や上流階級の人が集うのではないでしょうか。
私なんぞの未熟者日本人がナンタケット島について語るのは、かなり気の引けることではあります。
でも、提供する情報が、ナンタケット島をappreciateしたいと願う方々のお役に少しでも立てれば嬉しく、
観光情報として掲載することとしました。
ナンタケットに行く予定のある方はもちろん、
まったく予定のない方にも、読み物として楽しんでいただけるページにしたいと思います。
内容は以下のとおりです。
ナンタケット島ガイド:目次
- ナンタケット島の位置、場所
ナンタケット島はどこにあるか、地図で示しました。
- ナンタケット島への行き方
たどり着くまで本当に大変です。乗り継ぎトラブル、欠航トラブル…さまざまな目に遭った筆者からのアドバイスあり。ナンタケットへのさまざまな経路についても説明しています。
- 地理と気候
寒い…とにかく寒い。摂氏での年間気温データ、島の面積、人口など、知りたいと思うと意外と載っていないデータを集めました。
- シーズン
観光におすすめ時期の案内です。
- 服装
旅といえば、まずは「何着ていこう?」ですよね。
- みどころ
楽しいスポットをお知らせします。
- 宿泊
シェラトンやヒルトンといった名の知れたホテルがないこの場所。宿泊場所はみなさんまず最初に悩まれると思います。
- レストラン
特産クラムチャウダー。シーフードがやはり美味しいですね。おすすめのレストラン情報。
- レッドソックスとナンタケット島
一見異色の項目ですが…。ナンタケットの人々の多くがレッドソックスファンです。 日本人メジャープレーヤーも多くなったいま、日本人観光客としてはぜひ押さえておきたいポイントです。
- メルヴィル「白鯨」とナンタケット島
やはり最後はここに行き着きます。 ナンタケット島をappreciateするには、白鯨を読むのが一番です。 とはいっても、「あんな長いの、読んでるヒマないよ!」という方がほとんどだと思いますので、落ちこぼれ英米文学科出身の著者が、白鯨から読みとれるナンタケット島の姿を、かいつまんで解説したいと思います。
お読みいただければうれしいです。ご意見・ご感想お待ちしております。
トップ>ナンタケット島を10倍楽しく知る方法トップ
|